静岡済生会病院に癒やしアート 知的障害の山田さん(菊川)制作 3/29(日)
静岡市駿河区の静岡済生会総合病院でこのほど、知的障害のある山田悦久さん(43)=菊川市=が描いた絵が1階東側通路の壁に掲出された。色彩豊かな作品が、心を癒やす「ヒーリングアート」として不安を抱える患者や家族らの心を和ませている。
山田さんの作品「鳥と見た風景」の原画はフェルトペンで鳥や建物を描いたもの。縦2メートル、横3・5メートルほどに拡大し、建築用シートにプリントして壁に貼った。足を止めて見入る人もいるという。
アートを通じて障害者らを応援するNPO法人アートコネクトしずおか(静岡市葵区)が、同院に障害者アートの設置を提案。同院では昨年1月、藤枝市の知的障害者の男性の絵を同院南館に掲出していて、今回が2例目となる。
杉原孝幸事務部長は「誰が見ても明るい気持ちになる。障害がある方の活躍の場が広がるとうれしい」と話す。
活動に賛同し、設置費用を提供した共和法律事務所(静岡市葵区)の弁護士伊代田雄大さんは「作者にアート使用料が入る仕組みが興味深い。社会的評価を受けることが重要だと思う」と語った。
同NPOの遠藤次朗理事は「自由な発想で描かれた作品は見る人に元気を与えてくれる。取り組みが広がってほしい」と期待を込めた。