3月 29

LIKE登呂 大道芸

公益財団法人アイワ文化福祉財団助成金事業で静岡市駿河区にある放課後等デイサービス LIKE登呂で大道芸ワークショップを開催しました。

クラウンのブッチィーさんに行なっていただき、
LIKE登呂とkonoki有明に通う子ども達、支援員合わせて55名ほどが集まりました。

始めにブッチィーさんにマジックをしていただきました。
支援員さんが始めからリアクション大きく反応してくださっていたので、子供たちの反応も盛り上がってありがたかったです。

中には最初の挨拶からなかなか手厳しい発言をずっとしている子ども達もいて、(初対面なので警戒がしているのはもちろんだとは思いますが)値踏みをするように反応を伺っている様子で、皿回しのパフォーマンスの際には段々とハラハラするくらいな発言を突っ込んでいたのですが、
ブッチィーさんが「やって出来たら大きな拍手だよ!」と言った後に皿回しを成功させると、
結構な発言を飛ばしていた女の子がスッと軽く立ち上がって、
誰よりも先に拍手をしました。
思ったことを言ってしまうのであって、とても素直な子なのだなと思いました。

また、その女の子のそばにいた同い年か少し下くらいの女の子は、最初は一緒に全体を引きながら参加している様子だったのですが、どんどん見ているうちに「すごいね!」「えー!」と驚いてキラキラした目で支援員さんや周りの子に話しかけたり、最後に風船でネズミを作った際は、横にいたスタッフにネズミを向けて戯れたりと嬉しそうでした。

ブッチィーさんの皿回しのあと「実際に一緒に皿回しをやってみたい子〜!」と声をかけると
すぐに5、6人手をあげてくれ、その中から小学校1年生の男の子が参加しました。

一緒にやる際にはブッチィーさんが回したお皿を、男の子の持っている棒の上に乗せて回すイメージで、男の子は前に出て緊張した面持ちで棒をぎゅっと握り、ブッチィーさんが「お皿ちょっと重いかもしれないよ」と言いながら回っているお皿をその子の持っている棒に乗せると、お皿はしっかり回り続けました。
ブッチィーさんが感想を聞くと「お皿軽かった!」ちょっと自慢げに嬉しそうに語ってくれました。

その後、頑張ったご褒美として男の子をイメージした風船アートのプレゼントがありました。
ブッチィーさんが青い風船で剣を作りだして渡すと、男の子は嬉しそうにかっこよく決めポーズをしてくれました。
「まだ何か足りないなぁ」と黒い風船で丁髷も作って頭に被せるとますます嬉しそうで、
ぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでくれました。

ブッチィーさんが「みんな、風船の剣だから切れないと思っているでしょう?」と細長い風船を男の子の前に出して風船の真ん中を切ってもらいました。
すると、パンっと風船がふたつに本当に割れました。
ピュ〜とわれた風船が室内を回った時には「わぁ〜!!」と歓声!

その後、「風船だから切れたって思うでしょ?」とブッチィーさんが横向きになり、男の子に合図を出してその通りに男の子がブッチィーさんに向かって剣を振り翳すと
「うわぁ〜!」と赤い風船がギュポンと飛び出てきました。
笑いとおぉ〜!という歓声が起こりました!!

最後にはその飛び出た血役の赤い風船は男の子の刀の太刀紐をとなり、その中に刀をしまって男の子が席に戻りました。最後まで背筋をちょんとしっかり伸ばして正座をし、丁髷は結ったままで楽しんでくれました。

支援員さんも参加してマジックをする際は、支援員さんが手に持っていた赤いスポンジがブッチィーさんの合図で握って開くたび不思議にどんどん増えていきました。
スポンジの数が増えるにしたがって「嘘だー!」「隠してるー!」と言っていた子供たちがどんどん静かにしおらしくなっていく姿がとても素直で可愛らしかったです。
また、ブッチィーさんと支援員さんのやりとりが面白く、子供たちだけでなく他の支援員さんも楽しんでくださっているようでした。

最後の方には、子供たち、支援員さんみんな一緒に実際に風船アートで「ネズミ」を作りました。
風船アートを初めて作った様子の子が多かったですが、みんな各々のネズミを完成させていました。
作ったネズミは尻尾を引っ張ると高くぴょんっと飛び出して、子供たちは夢中で飛ばしあったりしてました。


ネズミになっていた風船が途中で元の風船の状態に戻ってしまった子もいたのですが、ブッチィーさんが直しながら「これを専門用語で言うと空中分解と言います!」と楽しく説明しながら教えると、子供たちは「ふむふむ」と皆ブッチィーさんの方を向いて頷きながら真剣に聞いていました。

終わりの挨拶の後もブッチィーさんの周りを子供たちが囲んでいましたが、支援員さんに呼ばれて渋々手を振って戻って行きました。
中々な発言で突っ込んでいた子供たちも最後までしっかり見てくれました。(ずっと気になるからこそツッコミが激しかったのだろうなとは思いますが)終わりにはブッチィーさんに駆け寄ったりと、楽しんでくれていたようでした。

また、風船武士セットを作ってもらった男の子は戻って行く前に、
一旦立ち止まって、取り出していた剣を丁寧に太刀紐に通して仕舞いました。
その真剣な表情はまさに小さな武士。
ふと周りを見ると、他の人たちも皆その光景を見ていたのか「ふふふ」と微笑ましそうな表情で、マスクをしているけれど笑顔が透けて見えました。
思わず可愛い!と言ってしまいそうでしたが、彼はかっこいい!を望んでいることでしょう。
心の中で堪えました。


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