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三井住友信託銀行 小泉健二氏

小泉 健二   Kenji Koizumi

三井住友信託銀行株式会社 静岡支店 支店長


三井住友信託銀行 静岡支店・静岡中央支店
〒420-0852静岡市葵区紺屋町3番地の10
TEL: 0120-303-420
URL: https://mappc.smtb.jp/b/smtb/info/420/

障害のある人の作品の魅力はどんな所にあるとお考えですか?

「アート」というと、高尚な知識を要求されるようなどこかよそよそしい印象があります。しかし、障害者アートには、そういう面を排除して、とにかく表現が自由で、型にはまらない明るい色使いや、大胆な形・構図、そして時に尋常ではないほどの根気に基づく緻密さ、想像を超える独特の世界感があり、見る側としては純粋に楽しいし、胸を打たれます。
作者の方は日々の生活にご苦労をされている可能性もあると想像しますが、生まれた作品にはそういった点を感じさせず、決して人を傷つける要素がなく、人としての心の自由さ、強さ、優しさ、描くことの楽しさや描きたい衝動がストレートに伝わってくる。それが障害者アートの魅力と考えます。

お気に入りの絵と小泉支店長

お気に入りの作品を前に笑顔の小泉支店長。ご自身は美術検定2級を持つほどの美術愛好家でもある

三井住友信託銀行まちじゅうアートロビー展

太田 利三氏(富士市)「月の詩」

障害のある人の作品を鑑賞したり活用したりすることでどんな効果が期待できると思いますか?

昨今企業ではウェルビーイング経営の重要性が問われています。ウェルビーイングの定義は様々ありますが、企業では企業活動を通じて企業と従業員の双方が持続的に幸福である状態ととらえられることがあります。
会社が肉体的、精神的、社会的にも満たされる組織環境を整えることで、社員がやりがいをもって意欲的に仕事に取り組み、それにより生産性が上がり、企業価値も向上することにつながることになります。また仕事だけでなく、地域コミュニティに貢献し社会的にも満たされることもウェルビーイングの重要な要素であると言えます。私は、障害者アートとの関わりが企業のウェルビーイングの向上につながると考えます。
私の支店では、最近障害者アートロビー展を実施しました。その際、社員約30名に自分が展示したい作品を選んでもらい、推薦コメントを添えて展示することにしました。自分の好きなものをお客様に紹介することを通じて、社会貢献への参画意識を高めることができるのではと考えたからです。どの作品も素晴らしく、お客様にはとても好評でしたので、作品を選んで記載したコメントを見ていただくことで社員も少し誇り高い気分になれ、社会的に認められるという幸福度の向上から仕事へのやりがいにつながったのではないかと考えます。
また表現の場を提供することで作者にもプラスになり、作品展示でお客様にホスピタリティの高い空間を提供することは企業にもプラスの効果が得られたと考えます。こういった三方よしの効果が得られる活用方法があり得るのではないかと思います。社会的価値と経済的価値の正の好循環がうまれることで、よりよい社会になることを期待しています。

三井住友信託銀行まちじゅうアートロビー展
三井住友信託銀行まちじゅうアートロビー展
三井住友信託銀行まちじゅうアートロビー展

展示によってガラッと雰囲気が変わったロビー内。お客様からも大好評。作品を前に作品ひとつひとつにコメントを寄せてくれた社員の皆さんと記念撮影


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